2009年11月16日
添田豪、全日本選手権シングルス連覇!!
全日本選手権シングルス決勝、添田くんが連覇を達成しました!!
今日の相手である杉田くんは添田くんと同じくスピードが持ち味のストローカー。そして、添田くんの方が高いレベルで戦っているのだから、いつも通りのプレイができれば今日は勝てると思ってました。
今日は杉田くんとの壮絶なストローク勝負。その中で、添田くんはネットに出てボレーをしたり、ドロップショットを打ったり、度々プレイに変化を付けてました。
何度かブレイクポイントを握られつつも、今日はサーブがすごくよかったので、うまく切り抜けながらブレイクを1度も許すことなく、終始添田くんリードで迎えた第2セット5-4。
つまりサービングフォーザチャンピオンシップな訳ですが、添田くんは何のショットで優勝を決めるのかな~なんてのんきなことを考えていたら、なんと、ここでまさかのブレイク!!5-5と並ばれてしまいます!!
勝てた今だから書きますが、このブレイクは優勝を目前にした緊張というよりは、明らかに勝ち急いだせいで落としたゲームだと思います。
ストレートでブレイクされたので取られたのは4ポイント、そのうち確か3ポイントは長いラリーの末前に出てきた添田くんの横を抜かれてしまったものです。
今日は結構このパターンでの失点が多かったので、この時はさすがに「前に出ちゃダメだってーーー」とボソっと言ってしまいました(笑)
やっぱり添田くんはストロークが強い選手だから、それで勝負を決めて欲しい訳ですよ。
でもまぁ、タイブレでは終始ストロークに徹し、最後はフォアの逆クロスがエースになり、勝利を決めました!!!
sports@nifty が詳しい試合レポを上げてます。
http://sports.nifty.com/cs/headline/details/ts-tj-200911post-71c9/1.htm
悲願の初優勝となった去年と違い、やっぱり勝てたことは安堵のひとことに尽るんでしょうね。
勝利者インタビューも実に冷静に受け答えをして、明らかにスピーチ慣れしていない杉田くんの初々しい言葉(それはそれで微笑ましかったのだけど)とは違い、きちんとした大人のスピーチって感じでした。スポンサーや大会運営者、大会スタッフ、コーチのマスケンさんやトレーナーの浜浦さんへの感謝の言葉など、海外の大会でのスピーチでよく目にする光景です。
でもその中で感動したのは、それに続いて述べられたご家族への
「家族のみんな、毎日美味しい弁当ありがとう」という言葉でした。
今回の大会では女子シングルスの優勝者スピーチを聞いたのだけど、プロ選手としてあくまでも型にはまったお礼でしかなかったような気がするし、「その人らしさ」というものをあまり感じることができなかったのです。
この添田くんの言葉についうるっと来てしまいました・・・。
思えばデ杯で添田くんを初めて見てファンになって、まずまのあたりにしたのは、翌週の京都CHで確か900位台?の選手相手にまさかの1回戦に始まる絶不調期でしたから・・・(笑)
それ以来、明らかにもがき苦しんでいる添田くんの姿をブログやテニスジャーナルの連載を通じて見てきて、ずっと「頑張れ!頑張れ!」と思ってきたのです。
ミキプルーンテニス部廃部なんてこともありました。
それが夏頃から復調してきて、インディアナポリスでの初めてのグランプリ予選を突破したと思ったら今度は全米予選直前に体調を壊し、先月のティブロンCHで今季初優勝・・・。
添田くんにとって今年はいろんな意味で激動の1年だったと思うのだけど、いちファンなりに、色々頭によぎるものがある訳ですよ。
----------
なんだか随分長くなってきたのだけど、最後にもうひとつ。
実はおそらく添田くんが今年も全日本に出るだろうというのを耳にするようになってから、私はこの大会には出なくてもいいのでは? と思ってました。
なぜなら、去年すでに優勝してるんだし、それよりも、来季に向けて少しでもATPランキングをいい状態で今季を終えることの方が重要ではないか、と。
ただでさえ添田くんは去年の最終2戦で準優勝・優勝をしているので、今年の最後に補えるポイントによってはランキングが急落してしまうのです。最悪来年の全豪予選にチャレンジできなくなってしまうことだってありえました。(ティブロン優勝により、出場はまぁ大丈夫だと思うけど)
なんだけど、その後、デ杯の同士である岩渕さんが引退を発表し、その他にも沢山の選手が今季をもって引退しました。
プロ選手も沢山いるんだし、毎年誰かしらは引退してきたのかもしれないけど、私のテニスライフはある意味そこから始まったといえるデ杯選手が・・・というショックがとにかく大きかったのです。
添田くんにとってもナショナル選手として、NTCでずっと一緒に練習してきたのだろうし、尊敬する先輩であったことは間違いない。
それから、添田くんを通じて多くの国内トップ選手を知っていく中でずっと不思議に思っていたのだけど、添田くんには同世代のトップ選手がほとんどいません。
上を見ると岩渕さん・貴男さん・岩見さんなど、沢山の経験を積んだ立派なプレイヤーがいます。下を見れば錦織くんを筆頭に竜馬くん、杉田くん、三橋くん、守屋くん、準決勝まで勝ちあがった竹内くんなど、今後期待できる選手がうんといます。
だけど、20代半ばの選手って添田くんの他にどうも思い浮かばない。近いところでは近藤くんが2つ上で井藤くんが2つ下というのがいるけど、余りにも少ない気がする。
毎年インターハイやインカレが開かれ、優勝した人の多くはプロ選手になっているんだろうけど、彼らはどこにいるのだろう?
そういう状況の中で、添田くんはきっと先輩選手の背中を見てプロ選手として成長し、若手に刺激を受けつつ切磋琢磨しているんだと思う。
上を目指して世界を転戦している選手たちも、初めは誰もが「日本で一番になりたい」とかそんな気持ちを持ってプロになったはず。
まぁあくまでも私の想像な訳ですけど、海外で戦っているからこそ、国内のファンの前でプレイをすることは選手にとって嬉しいことだと思うし、その中で「高校生一」とかではなく、全ての世代の中で一番になる・・・。
それってものすごく大きなことなんじゃないのかなぁと思うようになってきたのです。
まぁ、単複決勝まで行ったことで「疲れました」なんてことになって明日からの慶應チャレンジャーで早々に敗退とかされてしまったら困りますが(笑)、そういうものとは違った次元の中で、日本人であることを何より意識させてくれるのが全日本なのかもしれないなぁとか思うのです。
とはいえ、やはり添田くんには来季もっともっと強くなって欲しいし、いつかはグランドスラムに本選から出られるようになって欲しい。
とかいう願望を抱きつつ、出るからには、今年の全日本では単複優勝を果たし、充分力を見せ付けたところで全日本にはしばらく出場しないで欲しいという気持ちがありました。
ダブルスは残念ながら準優勝に終わってしまったけど、国内の並み居る強豪を破っての連覇は本当にすごいと思います。
全日本という大会の意味をふまえた上でも上の考えに代わりはありません。
優勝スピーチで添田くんが杉田くんに向けて言った言葉にすごく気になる一文がありました。
「もっと練習して来年優勝できるように頑張ってください」
具体的な言い回しはこの通りじゃないかもしれないけど、ニュアンスはこういうものでした。
来年出場を考えている選手がこんな言葉を発するだろうか-?
決勝を戦った相手をねぎらうための何の気ない言葉だったのかもしれないし、自身本当にそのつもりでいるのかもしれない。
それは分かりませんが、来季の添田くんの活躍を追っていくことで、いつか分かるのだろうと思います。
・・・って、なんか全日本が今季最終戦みたいですが(笑)
あと大事な試合が2つ残ってます。
慶應チャレンジャー
http://www.keio-challenger.com/index.html
豊田チャレンジャー
http://www.dunlop-tennis.jp/
幸い通える距離なので、慶應で添田くんが来週末残るようであればまた応援に行こうと思います。
今日の相手である杉田くんは添田くんと同じくスピードが持ち味のストローカー。そして、添田くんの方が高いレベルで戦っているのだから、いつも通りのプレイができれば今日は勝てると思ってました。
今日は杉田くんとの壮絶なストローク勝負。その中で、添田くんはネットに出てボレーをしたり、ドロップショットを打ったり、度々プレイに変化を付けてました。
何度かブレイクポイントを握られつつも、今日はサーブがすごくよかったので、うまく切り抜けながらブレイクを1度も許すことなく、終始添田くんリードで迎えた第2セット5-4。
つまりサービングフォーザチャンピオンシップな訳ですが、添田くんは何のショットで優勝を決めるのかな~なんてのんきなことを考えていたら、なんと、ここでまさかのブレイク!!5-5と並ばれてしまいます!!
勝てた今だから書きますが、このブレイクは優勝を目前にした緊張というよりは、明らかに勝ち急いだせいで落としたゲームだと思います。
ストレートでブレイクされたので取られたのは4ポイント、そのうち確か3ポイントは長いラリーの末前に出てきた添田くんの横を抜かれてしまったものです。
今日は結構このパターンでの失点が多かったので、この時はさすがに「前に出ちゃダメだってーーー」とボソっと言ってしまいました(笑)
やっぱり添田くんはストロークが強い選手だから、それで勝負を決めて欲しい訳ですよ。
でもまぁ、タイブレでは終始ストロークに徹し、最後はフォアの逆クロスがエースになり、勝利を決めました!!!
sports@nifty が詳しい試合レポを上げてます。
http://sports.nifty.com/cs/headline/details/ts-tj-200911post-71c9/1.htm
悲願の初優勝となった去年と違い、やっぱり勝てたことは安堵のひとことに尽るんでしょうね。
勝利者インタビューも実に冷静に受け答えをして、明らかにスピーチ慣れしていない杉田くんの初々しい言葉(それはそれで微笑ましかったのだけど)とは違い、きちんとした大人のスピーチって感じでした。スポンサーや大会運営者、大会スタッフ、コーチのマスケンさんやトレーナーの浜浦さんへの感謝の言葉など、海外の大会でのスピーチでよく目にする光景です。
でもその中で感動したのは、それに続いて述べられたご家族への
「家族のみんな、毎日美味しい弁当ありがとう」という言葉でした。
今回の大会では女子シングルスの優勝者スピーチを聞いたのだけど、プロ選手としてあくまでも型にはまったお礼でしかなかったような気がするし、「その人らしさ」というものをあまり感じることができなかったのです。
この添田くんの言葉についうるっと来てしまいました・・・。
思えばデ杯で添田くんを初めて見てファンになって、まずまのあたりにしたのは、翌週の京都CHで確か900位台?の選手相手にまさかの1回戦に始まる絶不調期でしたから・・・(笑)
それ以来、明らかにもがき苦しんでいる添田くんの姿をブログやテニスジャーナルの連載を通じて見てきて、ずっと「頑張れ!頑張れ!」と思ってきたのです。
ミキプルーンテニス部廃部なんてこともありました。
それが夏頃から復調してきて、インディアナポリスでの初めてのグランプリ予選を突破したと思ったら今度は全米予選直前に体調を壊し、先月のティブロンCHで今季初優勝・・・。
添田くんにとって今年はいろんな意味で激動の1年だったと思うのだけど、いちファンなりに、色々頭によぎるものがある訳ですよ。
----------
なんだか随分長くなってきたのだけど、最後にもうひとつ。
実はおそらく添田くんが今年も全日本に出るだろうというのを耳にするようになってから、私はこの大会には出なくてもいいのでは? と思ってました。
なぜなら、去年すでに優勝してるんだし、それよりも、来季に向けて少しでもATPランキングをいい状態で今季を終えることの方が重要ではないか、と。
ただでさえ添田くんは去年の最終2戦で準優勝・優勝をしているので、今年の最後に補えるポイントによってはランキングが急落してしまうのです。最悪来年の全豪予選にチャレンジできなくなってしまうことだってありえました。(ティブロン優勝により、出場はまぁ大丈夫だと思うけど)
なんだけど、その後、デ杯の同士である岩渕さんが引退を発表し、その他にも沢山の選手が今季をもって引退しました。
プロ選手も沢山いるんだし、毎年誰かしらは引退してきたのかもしれないけど、私のテニスライフはある意味そこから始まったといえるデ杯選手が・・・というショックがとにかく大きかったのです。
添田くんにとってもナショナル選手として、NTCでずっと一緒に練習してきたのだろうし、尊敬する先輩であったことは間違いない。
それから、添田くんを通じて多くの国内トップ選手を知っていく中でずっと不思議に思っていたのだけど、添田くんには同世代のトップ選手がほとんどいません。
上を見ると岩渕さん・貴男さん・岩見さんなど、沢山の経験を積んだ立派なプレイヤーがいます。下を見れば錦織くんを筆頭に竜馬くん、杉田くん、三橋くん、守屋くん、準決勝まで勝ちあがった竹内くんなど、今後期待できる選手がうんといます。
だけど、20代半ばの選手って添田くんの他にどうも思い浮かばない。近いところでは近藤くんが2つ上で井藤くんが2つ下というのがいるけど、余りにも少ない気がする。
毎年インターハイやインカレが開かれ、優勝した人の多くはプロ選手になっているんだろうけど、彼らはどこにいるのだろう?
そういう状況の中で、添田くんはきっと先輩選手の背中を見てプロ選手として成長し、若手に刺激を受けつつ切磋琢磨しているんだと思う。
上を目指して世界を転戦している選手たちも、初めは誰もが「日本で一番になりたい」とかそんな気持ちを持ってプロになったはず。
まぁあくまでも私の想像な訳ですけど、海外で戦っているからこそ、国内のファンの前でプレイをすることは選手にとって嬉しいことだと思うし、その中で「高校生一」とかではなく、全ての世代の中で一番になる・・・。
それってものすごく大きなことなんじゃないのかなぁと思うようになってきたのです。
まぁ、単複決勝まで行ったことで「疲れました」なんてことになって明日からの慶應チャレンジャーで早々に敗退とかされてしまったら困りますが(笑)、そういうものとは違った次元の中で、日本人であることを何より意識させてくれるのが全日本なのかもしれないなぁとか思うのです。
とはいえ、やはり添田くんには来季もっともっと強くなって欲しいし、いつかはグランドスラムに本選から出られるようになって欲しい。
とかいう願望を抱きつつ、出るからには、今年の全日本では単複優勝を果たし、充分力を見せ付けたところで全日本にはしばらく出場しないで欲しいという気持ちがありました。
ダブルスは残念ながら準優勝に終わってしまったけど、国内の並み居る強豪を破っての連覇は本当にすごいと思います。
全日本という大会の意味をふまえた上でも上の考えに代わりはありません。
優勝スピーチで添田くんが杉田くんに向けて言った言葉にすごく気になる一文がありました。
「もっと練習して来年優勝できるように頑張ってください」
具体的な言い回しはこの通りじゃないかもしれないけど、ニュアンスはこういうものでした。
来年出場を考えている選手がこんな言葉を発するだろうか-?
決勝を戦った相手をねぎらうための何の気ない言葉だったのかもしれないし、自身本当にそのつもりでいるのかもしれない。
それは分かりませんが、来季の添田くんの活躍を追っていくことで、いつか分かるのだろうと思います。
・・・って、なんか全日本が今季最終戦みたいですが(笑)
あと大事な試合が2つ残ってます。
慶應チャレンジャー
http://www.keio-challenger.com/index.html
豊田チャレンジャー
http://www.dunlop-tennis.jp/
幸い通える距離なので、慶應で添田くんが来週末残るようであればまた応援に行こうと思います。